ジュゼッペ・スパニョーリは、現代ジャズ・ピアノのひとつの典型というべき存在です。幼い頃からクラシックを習い、ハーモニーや作曲も徹底的に追及。ビル・エバンスに感動して、ジャズへの道を踏み出しました。2008年のリーダー作「The Soul And The Poet」も好評のジュゼッペですが、彼の高い音楽性はソロ・ピアノでこそ最大限に発揮されます。このアルバムでは(1)、(5)、(8)といったエバンス関連曲に新たな光を当てる一方で、セロニアス・モンクの(10)も斬新に料理。(3)(4)といったオリジナル曲では、彼がいかにアメリカの伝統的なジャズに造詣が深いかが証明されています。昨今、ソロ・ピアノのCDは数多いですが、このアルバムは一味違う、語り継がれるべき逸品です。 ジャズ輸入盤CD