Antje Uhle/アンティエ・ウーレ Majazztic Steps

ドイツのモンス・レーベルから、これまた注目すべき好内容ピアノ・トリオ盤が出てきた。ミュンヘンで活躍する若手3人で構成されており、ビル・エヴァンスやキース・ジャレット、ハービー・ハンコックからの影響を強く感じさせる叙情的なスタイルが特徴。曲によってはポール・ブレイに通じる高踏的な美しさもみせる。1973年生まれの女性ピアニスト、アンティエ・ウールを中心に。1966年生まれのベース奏者と1969年生まれのドラマーで構成され、フレッシュなデビュー作に仕上がった。選曲はメンバーの自作が中心だが、4や12、13では、この世代らしい斬新な解釈を聴かせ、オリジナル曲では前衛的なアプローチもみせるなど、変化に富んでいるのも見逃せない。解説をYVP盤やブルー・フレイム盤などでおなじみ名ピアニスト、ジョー・キネマンが担当しているのも話題のひとつ。今後の活躍が大いに期待されるトリオの登場といえるだろう。 ジャズ輸入盤CD