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コラム

トランペットの名手ルビー・ブラフ

ルビー・ブラフ

(Ruby Braff、1927年3月16日- 2003年2月9日)

 

ハード・バップ全盛の50年代に、スイング・スタイルでたちまち高い人気を獲得したトランペットの名手ルビー・ブラフ。
ルイ・アームストロングとビックス・バイダーベックの演奏から派生したイディオムで活動したことで有名となりました。
1953年にはニューヨークに移転し、そこでのバンド活動の日々とレコーディングの需要が高まり活躍の場を増やしていきました。
トロンボーン奏者で、生涯の友人であるルイ・アームストロングのサイドマンを多く務めていたジャック・ティーガーデンは、かつてTV番組でルビー・ブラフについて尋ねられた際、ルビーを「アイビー・リーグのルイ・アームストロング」と表現するほど周囲のミュージシャンからも評価されていました。
そんな暖かな音色と選曲のセンスのよさが光るルビー・ブラフの作品をご紹介します。

目次

You're getting to be a habit with me / FRESH SOUND / FSR1614CD


You’re getting to be a habit with me

中間派ジャズの星、ブラフが本領発揮

ケニー・ドーハムやチャールズ・ミンガスのバンドで活躍、骨太かつ逞しいプレイで50年代のジャズ・シーンに輝いたテナー・サックス奏者がJ.R.モンテローズです。そんな彼が59年に吹き込んだリーダー・アルバム「The Message」は現在もロングセラーを続けている不滅の名盤ですが、そこで好助演を聴かせていたのが若きトミー・フラナガンです。本作はモンテローズとフラナガンの久々の再会を捉えた1枚で、2人とも故人となってしまった現在、ますます価値を増しています。円熟の境地に達したモンテローズの味わい深いプレイ、相変わらずの名伴奏者ぶりで酔わせるフラナガン。ベテラン・ミュージシャンならではの心暖まる世界がここにあります。

Little Things-Live In Dublin 1976 / NAGEL HEYER / NHCD104


Little Things-Live In Dublin 1976

音質極上。トラッド系トランペットの名手ブラフ、1976年の未発表ライブ音源

ビックス・バイダーベックやボビー・ハケットといったトラッド系白人トランペッターの伝統を感じさせるルビー・ブラフの未発表音源です。録音は1976年、臨場感のある音質で演奏も申し分ありません。アイルランドのダブリンで収録された「キルケニー・アート・フェスティバル」のライブで、テディ・ウィルソンを思わせるスイング・スタイルのピアノ・トリオをバックに、おなじみのナンバーをリラックした雰囲気で演奏しています。ご機嫌なピアノ・ソロの途中で「Yeah」と歓声をあげたのは、ステージ上のブラフ本人に違いありません。バラードでみせる抜群の歌心はさすが名手の貫禄。トラッド・ファンには嬉しいライブ盤です。

The Storyville Sessions 1954-1955 / Miss Teddi King & Now In Vog / FRESH SOUND / FSRCD747


The Storyville Sessions 1954-1955 / Miss Teddi King & Now In Vog

ボストン・ジャズが誇る美貌の歌姫

50年代のボストン・ジャズ・シーンを代表する歌姫、テディ・キング。ジョージ・シアリングとの共演盤や、オーケストラと吹き込んだソロ・アルバムもありますが、ジャズ・ファンにとって最も魅力的なのは、スモール・コンボをバックにバラードをしっとりと歌ったときの彼女でしょう。このCDはコレクターズ・アイテムとしても高名な「MISS TEDDI KING」と「NOW IN VOGUE」のカップリング。ルビー・ブラフ等、綺羅星のようなメンバーがテディの可憐な歌声をバックアップしています。若くして亡くなった彼女の名声を現在に伝えると共に、粋な白人ジャズ・ボーカルの醍醐味をアピールする貴重なセレクション。

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